WEBサイトについて考えたこと

WEBデザイン全般について、よくあるTipsではなく、独自に考えたことを載せていきます

マンション紹介のWEBサイトについて #2 / 投資用マンションの紹介サイト

分譲マンションは大雑把にいって2つに分けられる。1つは「購入者=居住者」となる入居者向けの分譲マンション。もう1つは「購入者=オーナー」であり、購入者自身は居住せず、家賃収入を得るための投資向けの分譲マンションである。

マンション購入者の動機や知りたい情報は両者で異なるので、マンションを紹介するWEBサイトにも違いが生じるはずだ。投資用マンションのWEBサイトを調べてみた。

入居者向けのマンションと投資用マンションの情報格差

入居者向けのマンション紹介サイトでは、コンセプトやロケーション・交通アクセス・プランなどなど複数にページ分けされていて情報も充実している(ページ名の分かりにくさについては以前書いた)。紙の物件パンフレットの内容をWEBに展開したという印象だ。

ところが投資向けのマンションでは、最低限の物件情報しかWEBに掲載していない不動産ディベロッパーが多い。中古物件ならいざ知らず、新築の投資用マンションでもページ内容がかなり薄い。理由はよくわからないが、まず最低限の情報だけ提供して、資料請求もしくはお問い合わせをもらってからが本番、という営業上の戦略なのだろうか。

外観イメージと物件の概要しか載っていない新築投資用マンションの紹介

投資向けだろうがそうでなかろうが、ユーザーは詳しい情報を求める。投資用マンションでも、WEBでどんな物件なのか詳しく知れるほうがユーザーにとってはよいことはいうまでもない。

投資用マンション紹介サイトの問題点

もちろん投資用マンションの紹介サイトのすべてが情報不足なわけではなく、入居者向けのマンションと同じように紹介サイトが作られているケースもある。ただその場合1つ重大な問題が生じる。WEBでマンション情報を見たとき、その物件が入居者向けのマンションと投資用マンションのどちらかなのかわからないという問題だ。

このマンションは入居者用か投資用か?(答えは"投資用")

ディベロッパーの営業担当が紙の物件パンフレットを渡しながら「これは投資用の物件です」などと補足説明してくれればよいのだが、WEBで情報を探している場合そうもいかない。

わかりやすい投資用マンション紹介ページ例

今回、WEB制作者がその問題点を把握しており、ぱっと見たときに投資用マンションの紹介であることがわかるよう工夫されているサイトを発見した。

投資用マンションのブランド「プレサンス」の物件紹介サイト

上部に表示されているマンション名の上に「投資用ワンルームマンション」と明確に記載されている。またグローバルナビゲーションのメニューでも「エリアの優位性と資産性」と、投資をイメージさせる言葉が使われている。

また、ページ本文中には「賃貸需要と資産性の期待」についての説明もあり、ちゃんと投資用マンションを探しているユーザー向けの内容になっているのが素晴らしい。

投資用マンションのブランド「プレサンス」の物件紹介サイト

たった1単語の(適切な場所への)有り無しや言葉使いの違いが、わかりやすさに影響することのよい例だ。

入居者向けマンションの紹介サイトと同様に、投資用マンションの紹介サイトも情報を充実させるべきだが、かといって入居者向けマンションと同じように作っては、どちらのタイプのマンションなのかわからない問題が発生する。投資用マンションの紹介サイトを作る際はその点を意識しないといけない。